「プロミス」――平和への希望を見出す映画
本日は映画「プロミス」をご紹介。
近隣に住みながら互いに反目しあうパレスチナとイスラエル――では、子どもたちが交流を持ったらどうなるか?そんな視点から7人の子どもたちの交流を追ったドキュメンタリー映画です。監督の一人はユダヤ系アメリカ人で、アラビア語とヘブライ語が話せる彼が媒介になることで、お互いのコミュニケーションが図られていきます。
お互いに過酷な歴史や体験を背負い、また顔を合わせたことがないからこそ膨らむ、憎しみや怒り、悲しみという複雑な感情ーーそれは子供たちも同じこと。映画の中でお互いに会う前にインタビューに応じ、幼い子供たちが相手への気持ちを吐露する場面があります。その時の大人びた政治的な発言に、彼らが置かれている状況や歴史の深刻さを見る思いがします。
そんな子供たちが顔を合わせ、徐々にただの普通の子どもとしての友情を築き始めます。その過程には、平和に対する一筋の光を見た気がしました。しかし、一筋縄でいかないのがこの映画。再会を願う子どもたちの友情を阻んだのは、やはり社会でした。二度目の交流はなかったのです。
それでもこの映画は、パレスチナとイスラエルに限らず、敵対する者同士が何かのきっかけで心を通い合わせることができるんだ…という一筋の希望を与えてくれるように思うのです^^
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